看護師の人手不足の問題解決の糸口として注目されている潜在看護師。潜在看護師とは、65歳以下で看護師の資格は持っているが、現在の看護師として臨床現場に務めていない人のことを指します。男性看護師も最近では増えましたが、やはり女性看護師の数が多く、出産・育児といったライフステージによって離職してしまう人が多いのが現状です。一度現場を離れてしまうと復職しにくいと考える看護師は多く、それが潜在看護師を増やしてしまっている原因となっています。
人手不足の解決策として考えられる潜在看護師に看護師として復職してもらうために、どのような取り組みが現在行われているのでしょうか。まず、全国のナースセンターでは就業・復職の支援が行われています。求人や職場の紹介などの職業紹介事業に留まらず、ブランクのある看護師を対象とした復職のための支援研修・実習なども実施。全国のハローワークとも連携しており、求人情報の共有などにより人材の確保にも力を入れています。
また、各医療機関でも独自の人材確保の取り組みを行っています。育児中の看護師でも安心して復帰できるよう勤務日数・勤務時間の調整を行ったり、子どもを24時間預かってもらえる院内保育所を併設している医療機関もあります。また、復職のためのセミナーを開催したり、施設見学を受け入れている所もあるなどさまざまな取り組みが見られます。また、医療機関だけでなく、介護施設に復職できるような取り組みを行っている施設もあるようです。